俺が訓練教官のウルトラマンタロウである。
　話しかけられたとき以外は口を開くな！
　口でクソ垂れる前と後に「サー」と言え！
　わかったか、ウジ虫ども！

(Sir, yes, sir!)

　ふざけるな！　大声出せ！　カラータイマー落としたか！

(Sir, yes, sir!)

　きさまら怪獣どもが俺の訓練に生き残れたら、各人が兵器となる。宇宙の平和に命をささげる正義の戦士だ。
――その日まではウジ虫だ！　宇宙で最下等の生命体だ！
　きさまらはウルトラ族ではない！　円盤生物のクソをかき集めた値打ちしかない！
　きさまらは厳しい俺を嫌う。だが憎めば、それだけ学ぶ。
　俺は厳しいが公平だ。人種差別は許さん。
　銀色族を、レッドマン族を、ブルー族を、俺は見下さん。
　すべて――平等に価値がない！
　俺の使命は役立たずを刈り取ることだ。　愛する宇宙警備隊の害虫を！
　わかったか、ウジ虫！

(Sir, yes, sir!)

（背後から聞こえた小声に振り向き、猛烈な勢いでズカズカと迫り来るタロウ）

　誰だ！　どのクソだ！　バルタンの手先のおフェラ豚め！　ぶっ殺されたいか！
……答えなしか？　ペガッサシティの石頭か！
　上出来だ、全身が爆発するほどダイナマイトするまでシゴいてやる！　ケツの穴から光線が出るようになるまでシゴき倒す！

　きさまか、腐れマラは？
（声の聞こえた方で適当にあたりをつけ生け贄を決めつけようとするタロウ）

（Sir, no sir!)

　クソガキが！　貴様だろ、臆病マラは！

（自分であります、サー！）
（その隣で、ある訓練生が名乗り出る）

　そっちのクソか……。
　勇気あるファッキン・コメディアン、正直なのは感心だ、気に入った。
　セブンの家に行って姉貴をファックしていいぞ。

（訓練生の腹に鉄拳をブチ込むタロウ、たまらずうずくまる訓練生）

　スキン小僧が！　じっくりかわいがってやる！
　泣いたり笑ったりできなくしてやる！
　さっさと立て！
　隠れてマスかいてみろ、首切り落とし……いや、何でもない、気にするな！

（Sir, yes sir!）

　なぜ警備隊員になった？

（宇宙の平和のためです、サー！）

　平和主義者か。

（Sir, yes sir!）

　戦争の顔をしろ！

（Sir...)

　殺すときの顔だ！

　これが殺しの顔だ、やってみろ！
（と言いざまに「ストリウム光線！」と叫ぶタロウ）

訓練生（すとりうむこうせん！）

ふざけるな、それで殺せるか！
気合いを入れろ！

（ストリウム光線！）

　迫力なし！　練習しとけ！



参考サイト：「軍曹語録」in 「ＨＦＨ」


top page